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測定器 1

アンプを設計すると、当然作成してみたくなります。作成すると、音を出してみたくなります。作成してみたくなるのは結構な事ですが、組み立て後、直ぐに電源のスイッチを入れるのは問題が有ります。音が出ないだけなら良いのですが、感電・火災・コンデンサーの破裂など事故を起こす可能性が有ります。スピーカーをつないでいる場合は、スピーカーが破損する場合があります。また、組み上げただけでは、正常動作しているかどうか解りません。せめて、テスターでの計測・調整くらいはして置きたいですね。
実際の回路設計前に、アンプ作成に必要な測定器や測定方法について記載したいと思います。

今回は、テスターの概略について記載します。テスターの使い方は、次ページで記載します。


テスターについて。

アナログ、デジタル、両方のテスターを持っている方が良いのですが、アナログテスターを買う場合は、少々高価になっても良い物を買いましょう。デジタルテスターは普通品でも良いでしょう。


アナログテスター
指針式アナログメーター表示です。
デジタルテスターに比べると、内部抵抗が低い。(内部抵抗は、高い方が良い。内部抵抗が低いと誤差が大きくなります。)
デジタルテスターに比べると、交流電圧計の周波数特性がよい。(低レンジでは、数10Hz〜100KHz位ある。広いほど良い。)
感度が低い。感度が高い物は高くなります。感度が高い物でも、0.3Vフルスケール位でしょう。

デジタルテスター
デジタル表示です。
デジタルテスターの長所・欠点は上記アナログテスターの逆となります。
内部抵抗が高い。(測定誤差が少なくなります。)
周波数特性が悪い。(極低い周波数での測定は問題ないですが、アンプの高いほうの周波数での測定は問題です。)
その他にも、両者の違いはありますが、上記の点は重要な事です。

テスターの測定機能に、抵抗(レジスタンス)、容量(キャパシタンス)の測定機能の付いているものが良いでしょう。何かと便利です。容量計は、測定範囲が狭い物が有りますが、なるべく広い方が良いでしょう。例えば、抵抗はカラー表示されているものは、間違いやすいので確認の意味で測定しましょう。

デジタルテスターのその他の機能としてUSB等の通信機能の付いているものが有りますが、PCと連携できるので便利です。
私の場合、購入当初は面白くて使ってみましたが、直に使わなくなってしまいました。

高価なデジタルテスターには、発振器が付いている物が有りますが、あくまで目安程度にしか使えません。発振周波数は、成るべく発信周波数範囲の広い物がよいでしょう。殆どの場合、ひずみ率測定には向かないでしょう。綺麗な正弦波が出ている場合は、オシロスコープと組み合わせて使うと結構役に立つかも?。

テスターで色々測定しようとせず、アンプの各回路素子の電圧測定程度にしたほうが良いでしょう。

回路の電圧測定以外を行いたい場合は、次ページ以降で述べる測定器が無くても、A/D及びD/Aコンバーターがあれば、PCでの測定が可能となります。最近は、フリーソフトで、良い物があります。発信機が無くともPCを発信機代わりにするソフトも有ります。この場合は、USB接続のD/Aコンバーター(オーディオインタフェース)を使用したほうが、PCのアナログアウトより良質の出力が出来ます。スペアナなどのフリーソフトもあります。もし、あまっているPCがある場合は、測定器専用としてしまうのも悪くありませんね。フリー発信機(オシレーター)、フリースペアナ(スペクトラムアナライザー)等でネット上を検索してください。キーワードを色々変えて検索すると幾つか見つかると思います。ま、必要な物が見つかった場合は、使用方法も見ておくと良いですね。


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