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かかり木

かかり木とは、伐採した木が倒れずに、隣の木など障害物に引っ掛ってしまう事です。
ここでは、障害物を隣木に限定して説明します。

 かかり木が起きた場合、してはいけない処理方法。
   


 
危険なので行ってはいけない処理方法

1:投げ倒し
かかり木に、隣の木を伐採して、かかり木にぶつける様に倒し、かかり木を外す。反動で思わぬ方に跳ねたり、新たに倒した木が倒れず、2重の掛かり木になる可能性が有ります。

2:掛られている木の伐採
伐採時、特に掛かり木となっている方の木が自分の方に倒れ、事故の原因になります。

3:玉切り
かかり木の元口の方を切断する。
かかり木が落下したり、思わぬ方に滑落し,事故の原因になります。

4:枝切り
掛られている木の枝を切り処理する。
作業場所により、かかり木が自分の方に滑り落ちたり、反動で飛ばされたり、事故の元です。

5:直接人力(肩で担う)で移動
木の重量が作業者に掛り危険です。

6:かかり木を放置
図の6の様になったまま放置するのは,何時落下するか分からず危険です。

上記のいずれの方法は何れも、危険を伴うので行わないで下さい。


 


かかり木を外す方法

下記いずれの場合も、傾斜地でかかり木を外した後、下方にずり落ちる可能性がある場合は、
ロープ等で固定してから作業して下さい。

 小径木の掛り木の外し方。がんたとてこ 中大径木のかかり木の外し方。機械
        図 1                 図 2

小中径木の場合
図1の番号1:木廻し(がんた,フェリングレバー)で移動、回転させて外す。
図1の番号2:棒等で元口の方を梃子を利用して動かして外す。
図2の番号A:ロープの片方を立ち木に固定し、2〜3回ほどかかり木の幹を廻し、ロープの反対側の引いても外せる場合が有ります。
各地の林業組合、林業試験場等で独自の道具や作業方法を開発している様なので、近くの林業組合等に問い合わせてみると良いでしょう。

中大径木の場合
図 2の番号B:牽引具を使用して回転させる。
幹にピンを打ち、そのピンにロープ又は、ベルト等固定し、幹に数回巻きつけてから、そのロープの端を牽引具で引くとロープにより幹が回転しながら引かれる事になり、かかり木が外れます。この時、牽引具との中間に滑車を入れ、引く方向を安全な場所で引けるように調節する事が大事です。



実際のかかり木処理

 
       写真 1                写真 2

写真1の様にかかり木となりました。
写真1の矢印の様に回転させると外れる(予定です。)。
図では見にくいですが、反対に回転させると、更に木の上に掛ってしまいます。写真2の様にリフティングフック(木に付いているオレンジ色の物・下にあるオレンジ色の物は斧です。)に紐を結び、その紐に、梃子となりそうな木を通し、棒を黒矢印(向こう側に。上では有りません。)の様に廻すと、写真1の矢印の様に回転させることが出来ます。

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